SLBが見た、読んだ、本や映画などを評価するブログ。
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この本を読んだのは去年の丁度この時期くらいですね。
上下と分かれて二冊あり、結構読み応えが
ある本です^^;
更新がてらちょっと紹介しようと思います。
あらすじ―――
雪降るある日、いつも通りに登校したはずの学校に閉じ込められた8人の高校生。
開かない扉、無人の教室、5時53分で止まった時計。
凍りつく校舎の中、2ヵ月前の学園祭の最中に死んだ同級生のことを思い出す。
でもその顔と名前がわからない。どうして忘れてしまったんだろう―。第31回メフィスト賞受賞作。
(画像、あらすじ amazonより転載)
評価は74点
季節が真冬に設定されているこの小説。
一番評価したいのは、この真冬の静けさ、寒さがよく表現されていると思いました。
「学校に閉じ込められた!」という閉塞感が真冬の空気とよくあっている。
この閉塞感がよく伝わってくる。
ここまで感覚的に伝えられる文章があるのかー っと読んでて思いました。
SLB的に冬が大好きなのでピンポイントであたったかもしれませんが、
真冬の感覚的な良さがよく表現されている。 これだけで読む価値がありました。
それと、登場人物の性格がよく練られている。
ここまで書き分けるのは難しくないのか?と思うほどばらばらの思考を持つ人物たち。
「高校生」という不安定さと濃さをよく表現している。
読んでて時々「なんだかわかるな」、と思う場面がいくつかありました。
話の流れ方も割りと良かったです。
上下とあるので上巻を先に読むと下巻がなかなか気になるような弾み具合。
割と穏やかに進んでいた上巻と違い、下巻は一気に結末へと向かう感じがしました。
丁度「滝」みたいな感覚。下巻は結構早く読み終わりました。
マイナスの26点分は、少し物足りないような感じもしました。
一応、この物語が考えられるアクションは一通りあると思います。
ですが、なんだかこの長編に見合っていないアクションだなと思います。
あとは著者の名前とヒロインの名前がなぜ一緒なのかがよくわからない。
↑これが明かされるのを結構楽しみだったのですが・・・^^;
一応、この二点は読書家が感じるだろうマイナス点かと^^;
普通に読むぶんには「ふーん」程度で流されると思います・・・。
感覚的な真冬の綺麗さにふれたい!
久々静かにじっくり本を読みたいなー
って人には推薦できる小説だと思います。
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